獣医師を 引退 する時はいつ?
引退しないで生涯現役の希望
できるならば引退しないで生涯現役がいいと考えるのは、獣医師だけではなく、お医者さんも弁護士先生も、会社社長も同じでしょう。
年齢とともに体力、判断力、行動力などが着実に落ちて来ますが、それを分かっていて続けるならまだいいが、分からずに続けているといつかは身体を壊してしまう。
ハードにやっているから、自分も病院通いという先生も多い。
私は早く辞めて申し訳ないと思いますが、本当に命を削って仕事をしてきたなと感じることさえあります。
1年365日24時間、仕事だけという精神は尊敬するが、そういう方に限って仕事をやめてしまえば後に何もすることがなくなることが苦痛になるだろうと思います。
燃え尽き症候群になる人もなかにはいるでしょう。
これは非常に残念なことです。
現役獣医師の時に考えていたこと
私は、現役の時からソフトランディングする方法を考えておくべきだと思って、リタイアの準備をしてきました。
そのソフトランディングの方法を少しお話しますと、60歳くらいになった段階で一度人生を立ち止まって、「後の10年+αをどう生きるのか」を考えてみました。
本来はもっと早く、50歳代からの方がいいのだと思いますが、大抵の獣医師先生が現場を離れて行く年齢である70歳になるまでの期間をどう過ごすのかを想像してみることです。
50歳代なら20年間あります。
そうすることで、自分の今の立ち位置がはっきりと見えてきます。
獣医療ができなくなると不安を感じた時
もしこの間に自分が考えているような医療ができなくなると不安を感じたなら、それはリタイアのシグナルかもしれません。
このシグナルを契機に現役続行を決めるのも1つの生き方ですが、リタイアを決めるなら早く決断して動いた方がいい。
それは、決断が早ければ早いほど、この事業承継で引き継いでくれる若い先生と出会える確率が高くなるからです。
早く決断して行動した方がリタイアの選択肢が拡がることは私の経験からも確かなことです。
私のように完全リタイアするもよし。
少しは病院に残るもよし。
または何かを新たに始めるもよし。
自分の未来にいくつかの選択肢を持ちたいと思うのなら、この事業承継は大いに役立ってくれると思います。
獣医師を引退する年齢は?50~60代が多い なぜ私は早期に動物病院を譲って リタイア できたのか?
自分が考える医療ができなくなったら、引退のシグナルである
コスゲ動物病院 小菅理隆・前院長(神奈川県藤沢市)
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