獣医師の 激務 にもこれから格差が生まれていく

獣医師の 激務 にもこれから格差が生まれていく

戦時中は「月月火水木金金」と言われ、1980年代後半のバブル期には「24時間、闘えますか」と言われて、休み無く働くのが日本人の美徳であると考えられてきました。

高度経済成長期からバブル期に開業された、50代、60代の院長にとっては、休むことに罪悪感を感じている方も少なくないと思われます。

「私が承継開業コンサルタントを始めた2010年以降では、勤務医時代に大変な 激務 を経験されて、同じ苦労をするなら院長になった方がいいとの思いから、承継開業された院長がたくさんおられます。

承継開業した院長は、この休みについての考え方が随分と違います。

前院長から引き継いだ直後に抱える問題は、売上をどう伸ばすのかではなく、今の業務をこなすのにもっと獣医師が欲しいという悩みです」

(承継開業コンサルタント・西川芳彦氏)。

承継開業まもなく、なぜ獣医師の数を増やしたいのかとある動物病院の院長に尋ねたところ、こんな答えが返ってきました。

「人数が多く居ることで休みが取りやすくなるからです。

私はスタッフ数が多い大病院を引き継げたので、まだ開業して10ヶ月ですが、週に2日の休みをいただいています。

これからはもっと獣医師の数を増やして、1、2週間の長期休暇が取れるような動物病院にしていきたいと考えています」。

政府の「働き方改革」の後押しもあって、ライフワークバランスをきちんと取っていこうという方向に世の中が動き出しています。

一昔前のように、勤務医の残業は無制限というのは、時代遅れの「ブラック動物病院」として勤務医がますます来なくなっていくことでしょう。

勤務医の激務が死語になる時代が来るかどうかはわかりませんが、勤務医の働く環境をゆとりあるものにしたいと考えている若手院長が増え始めていることは確かです。

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