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動物病院の 承継 で引退した院長の様々な人生の選択肢
動物病院の院長の人生の選択
動物病院の事業 承継を知らなければ、たいていの動物病院が「開業→廃業」という道を選ばざるをえなくなります。その時、院長は、器械などの処分などで廃業費用がかかり、老後資金も充分とはいえないことになってしまいます。
一方、この事業承継でリタイアされた院長は、自分が思い描く、理想のリタイアを現実化させています。
・院長、獣医師から完全リタイア、その後は、農業等、やりたいことをやる
・院長は辞めて、獣医師として好きなことだけをやる
・院長は辞めて、他の動物病院を承継して獣医師兼経営者となる
・自分の動物病院は譲渡して、移住して新規で開業し、院長を続ける
・自分の動物病院を譲渡して、専門病院を作り、院長を続ける
などなど。この事業承継でのリタイアでは、様々な人生の選択が可能になってきます。そこで、事業承継を利用したリタイアの事例を紹介します。
獣医師が次の キャリア に行けるかどうかの分岐点は「50歳」である
「65歳が引き際」と考えたことで、10年後に承継リタイアを計画
10年後の動物病院の事業承継でリタイア予定?
Q1:先生は10年後に事業承継によってリタイアされる予定であるとお伺いしました。
自分のリタイア時期を決めるのはなかなかできることではありませんが、
なぜ10年後に予定されたのでしょうか。
匿名院長: 私が初めてこの事業承継について知ったのは、55歳の時でした。
その時は、分院を譲る件をお願いして、事業承継をしました。その後、「65歳を迎える10年後にこの本院も譲ってしまおう」と考えるようになりました。
65歳としたのは、世間並みの定年の時期に合わせただけです。
しっかりとした理由があったわけではありません。
65歳くらいがきたら引き際かなと漠然と思っただけのことです。
しかし、引退時期を10年後から1年後と早めなければならなくなりました。家内が倒れたからです。家内とは幼馴染で、この動物病院も2人で大きくしてきました。
家内が倒れたとき、私も同じ高血圧なので、いつ自分も倒れてしまうかわからないことに気付かされました。
この病院を継ぐ人間を決めないまま、自分がどうかなってしまえば、この病院は廃業の道を歩まざるを得なくなります。
ここで、自分の本心が見えてきました。そして「本院も承継で第三者に譲渡してしまおう」と決断しました。この先、引き継いでくれる先生を決めていたら安心できますから。
動物病院の分院をもった理由
Q2: 分院をこの事業承継で譲渡されたとのことですが、分院があれば、本院を譲って自分はのんびりと診療するというリタイアもできたと思うのですが、分院を承継しようと思われたのはなぜでしょうか。
匿名院長:本院のほかに、分院をもっていましたが、増やした理由は、子供の誰かが継いでくれるだろうと考えたからです。子供は4人いて、2人くらいは獣医師になってくれるだろうと期待したのですが、
思い通りにはいきませんでした。
4人ともに獣医師とは別の世界へ進んだことで、この分院をもつ必要がなくなりました。
そこで承継コンサル会社にお願いして、第三者に譲渡しました。分院をもっていれば、本院を譲って自分は分院でのんびりできるという方法もあるとのお話ですが、この点について私はまったく意識しなかったです。
分院に続いて、この本院の譲渡も決断しましたが、私はこれで獣医師を辞めて、完全リタイアするわけではありません。
獣医師を リタイア した後に考えること
リタイア時期を予定して10年後に承継を決断した院長
匿名院長(大阪)
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