動物病院の開業は 地方 ?都心部?どちらが良い?

動物病院の開業は 地方 ?都心部?どちらが良い?

地方 ・都心の動物病院のホームページについて

東京の都心部とこの自然溢れる山梨の動物病院の違いがどこにあるのかと言えば、1つ目は、ホームページの違いです。

山梨では、タウンページのような画一的なホームページが多く、オリジナルのホームページをお持ちの動物病院が少ないようです。

そこで、私は動物病院の特徴あるホームページが必要と考えました。

開院前からホームページの構想を練り、開院時にアップできるように作成しました。

広告媒体は新聞の折り込みチラシやポスティング、電柱看板等、いろいろありますが、費用対効果を考えますと、ホームページに勝るものはありません。

お陰で、遠方からのお問い合わせや御来院が多く、特にエキゾチックの患者さんが多いようです。開院に当たってホームページを制作して良かったと思っています。

インフォームドコンセントについて

そして2つ目は、インフォームドコンセントです。

このインフォームドコンセントについては、人間の治療、特にがん治療では大事になってきていますから、私も動物の医療に携わる者として、この情報開示は一番大事にしていきたい姿勢です。

ここ山梨に来てからの診療は、ほとんどしゃべり放しです。

喉が枯れることさえあります。

ただ患者さんに注射をすればいい、ただ薬を渡せばいいではなくて、

問診をきちんとして状態をしっかりと説明する必要がある。

ここ山梨の飼い主さんは、なぜ自分のワンちゃんがこの薬を飲んでいるのかを知りません。

どんな名前の薬を飲んで、その薬にはどんな効果と副作用があるのかなど、情報がまったく知らされていない。

 

私はこの病院では、情報公開をどんどんして、薬の名前や効果を人間の医療同様に、飼い主さんに知らせるようにしました。

私たちも病気になって病院に行けば、調剤薬局で薬のことを書いた紙を渡されますが、動物病院でも同じようにすればいい。

今は手書きですが、知らせるようにしています。

医療(動物病院)と美容(トリミングサロン)について

そして3つ目は、新たな発見があったことです。

この山梨に来てから、「マイクロバブル」という機械を導入して新たにトリミングを始めました。この機械は都内でもまだまだ珍しく、山梨ではほんの数軒しかありません。

そのためか、トリミングで物凄いニーズがあり、今ではお断りしなければならない状態にまでなっています。

山梨で開業してからの新たな発見というのは、「このトリミングを始めたことからの発見」です。

高円寺の時には動物病院だから、診療だけをしていればいいのだというポリシーを持っていました。近くにトリミングショップがあるから、美容はそちらに任せればいいという考えでした。

医療と美容は関係ないというのがこれまでの思い込みでしたが、この山梨に来てからこの意識が変わりました。

それは、「トリミングは美容だけでやっているのではなく、皮膚病の治療や予防にもなる」という気付きです。

これは動物病院内にトリミングルームを設けたからこそ気付けたのでしょうが、トリミングと連携すれば、皮膚病の予防もできる。

もちろん、このマイクロバブルという機械を使うと、ワンちゃんがふかふかになりますから、飼い主さんはそれだけで喜ばれますが、美容的効果だけではなく、皮膚病に対する医療的効果もある。

医療と美容で、病院経営にもプラスのメリットになっています。

承継で東京の動物病院を譲渡し移住して新規 開業

地方に移住・動物病院を開業しておこること

東京から地方に移住して、そこで新規開業すると、経営や住環境の違いがありますから、当たり前ですが、想定外のことが起きます。

トリミングサロンの需要

1つは、トリミングの需要です。

正直、ここまでとは思いませんでした。

人間の美容院でも、1回行ったお店はなかなか他に変えようとはしないという法則があるようですが、このトリミングでも同じでした。

トリミングでリピータが増えて、お断りしなければならない状態になっているというのは、うれしい、想定外の出来事です。

ブログ・インターネットにおける発信

2つ目は、東京から山梨の自然のあるところに来たことで、こころにゆとりができたからでしょうか、今までにやらなかったことに挑戦しようという気持ちになりました。

それが、ブログの作成です。

ほかにも、LINE、インスタグラムといったSNSにも取り組み始めました。

ブログはホームページからもみれるようにしていますが、マイクロバブルを使ってトリミングしたワンちゃんを載せますと、その画像を観た人が来店してくれます。

環境の変化

そして3つめですが、1番の違いは、1日の疲れです。

東京に居た時とは、疲労感がまるで違います。

やはり、ここが大自然に囲まれている環境にあるからでしょう。

高円寺の時には商店街の中にありましたから、夜中でもうるさい。

こちらは逆に、静か過ぎますね。ここに週末だけ来ていたのでは、疲れの変化には気が付かなかったでしょう。

この動物病院の特徴点は、なにより、この大自然です。

「周辺を山々に囲まれた、“富士山”と“リニア中央新幹線”の見える動物病院」がここの一番のアピールポイントです。

 

地方で開業したことで気付いた、都市と地方との違い

笛吹どうぶつクリニック 伊藤宗徳院長(山梨県笛吹市)

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